洗濯機が防水パンに入らない？「またいで設置」は本当にアリなのか徹底解説

「新しく買った洗濯機が防水パンに収まらない…」そんな悩みを抱えていませんか？

とくにドラム式などの大型洗濯機では、防水パンのサイズ制限がネックになるケースが多く、「防水パンをまたいで設置できるのか？」という疑問を持つ人も増えています。

この記事では、防水パンをまたぐ設置方法のメリット・デメリット、安全性の注意点、賃貸での対処法まで、現場目線でわかりやすく解説。

かさ上げ台や防振ゴムを活用した方法から、業者に頼んだ方がいいケース、さらには防水パン自体をリフォームする選択肢まで、あらゆる角度から最適な答えを導き出します。

「無理にまたぐ前に知っておくべきこと」、ここで全部わかります。

防水パンをまたいで設置するのはアリ？その可否と基本知識

洗濯機が大きすぎて防水パンに収まらない場合、「防水パンをまたいで設置しても大丈夫なの？」という疑問を持つ方が多いです。

この章では、防水パンの基本から、またぎ設置が必要になるケース、法律や規約の観点までをやさしく解説します。

そもそも防水パンとは？設置目的と構造を解説

防水パンは、洗濯機の下に設置される受け皿のような設備で、主に水漏れや結露の水滴を受け止めるための保護装置です。

さらに、床下への水害リスクを軽減したり、排水トラップでにおいの逆流を防ぐ効果もあります。

特に賃貸住宅では設置が義務付けられていることも多く、設置の有無やサイズが洗濯機選びに大きく影響します。

防水パンを「またぐ設置」が必要になる代表的なケース

以下のような状況では、防水パンをまたがないと洗濯機が設置できないことがあります。

• 大型のドラム式洗濯機を導入したいが、防水パンのサイズが小さい
• 防水パンの縁が高く、洗濯機の脚が乗り切らない
• 洗濯機の脚と脚の幅がパンの内寸より広い

こうした場合は、「またぎ設置」が選択肢になりますが、必ずリスクと対策を理解した上で行うことが大切です。

法律や管理規約で制限されることはある？

賃貸住宅では、大家さんや管理会社によって設置方法に制限があることがあります。

特に「防水パンの上に正しく設置すること」が契約条件になっているケースもあるため、

自己判断でまたいで設置すると契約違反になるリスクもあります。

また、火災保険や家財保険の補償対象外になるケースもあるため、必ず事前に管理会社へ確認をとりましょう。

洗濯機を防水パンにまたいで設置する方法と手順

ここでは、防水パンに洗濯機をまたがせて設置する場合の具体的な方法を紹介します。

自己設置で対応できる場合と、業者に頼むべきケースを判断する材料にもなります。

かさ上げ台を使った設置のやり方

もっとも一般的な方法は「かさ上げ台」を使う方法です。

これは、洗濯機の脚4か所に専用の台を置くことで、洗濯機を防水パンの縁より高い位置に浮かせて安定させるものです。

設置時のポイントは、洗濯機の脚が4つの台にしっかりと乗っているかを確認すること。

また、水平器を使ってバランスを取り、設置後の揺れやズレを防止しましょう。

防振ゴム・すのこ台を使うパターン

防振ゴムは、かさ上げ台に比べて高さを抑えたい場合に便利な選択肢です。

また、木製やプラスチック製の「すのこ台」に設置する方法もあります。

この場合は、耐荷重や素材の強度を必ず確認して使用することが重要です。

DIY設置と業者依頼のメリット・デメリット

DIYで設置する場合、コストを抑えられる反面、設置ミスによる水漏れ・振動トラブルのリスクがあります。

特に、かさ上げ台を使用する際の水平の取り方やホースの通し方は慣れが必要です。

一方で、専門業者に依頼すれば、設置の精度が高く、トラブルのリスクを大幅に下げることができます。

「長く安心して使いたい」なら、業者への依頼がベストな選択です。

またいで設置する際の注意点とリスク

防水パンをまたいで洗濯機を設置する方法は確かにありますが、それに伴うリスクや注意点も知っておくことがとても重要です。

この章では、具体的にどんな問題が起こる可能性があるのか、そしてその対策について詳しく見ていきましょう。

防水パンが割れる・壊れるリスクは？

洗濯機の脚が防水パンの縁や角に集中して荷重がかかると、プラスチック製のパンが割れたり、ヒビが入ったりする可能性があります。

特に、重いドラム式洗濯機では、1点に過剰な荷重がかかると破損のリスクが高まります。

このリスクを防ぐためには、以下のような対策が有効です。

• 脚の荷重を分散できるよう、かさ上げ台や補強材を使用する
• 防水パンの角ではなく、平らな部分に脚が接するよう調整する
• 洗濯機の搬入時に破損しないよう、設置位置を慎重に決める

排水・給水トラブルが起こりやすい理由

またぎ設置では、排水ホースや給水ホースが無理な角度で曲がったり、接続が甘くなることがあり、それが原因で以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

• ホースが抜けて床が水浸しになる
• 排水が逆流し、においや汚水が漏れ出す
• 給水の圧が不安定になりエラーが発生する

ホースの取り回しには余裕を持たせ、ストレスがかからないよう丁寧に設置することが最大の対策です。

また、専用のホースガイドやホースカバーを使用すると、より安全です。

保証対象外になるケースもある？

メーカーの多くは、「洗濯機は水平で安定した場所に設置すること」を使用条件にしています。

つまり、防水パンをまたぐ設置によって水平が取れていなかったり、不安定な状態だと、保証対象外になる可能性があるのです。

特に以下のような故障が起きた際、「設置方法の不備」が原因と判断されることもあります。

• 脱水時の異常振動や騒音
• 内部部品のズレや破損
• 漏水トラブル

保証や保険を適用させたい場合は、メーカーや管理会社に事前相談し、書面などで設置許可を取っておくのがおすすめです。

防水パンの代替案とリフォーム対策

防水パンをまたいで設置するのが難しい、あるいは避けたいという場合には、他にも選択肢があります。

ここでは、防水パンを撤去・交換する方法や、洗濯機台を活用する方法、賃貸でもできる簡単な対処法をご紹介します。

防水パンを撤去・交換する方法

持ち家であれば、防水パンの撤去や交換によって問題を根本から解決することも可能です。

特に、ドラム式洗濯機に対応した「床上点検タイプ」や、「フラットタイプ」の広いパンに交換すれば、洗濯機選びの自由度も大幅に上がります。

ただし、撤去・交換には工事費用や工期がかかるため、以下のような点に注意しましょう。

洗濯機台や架台を使った設置アイデア

防水パンのサイズに関係なく使えるのが「洗濯機架台」です。

これはキャスター付きで移動も可能なタイプや、高さ調整可能なタイプなどがあり、掃除や排水のしやすさもアップします。

ただし、床が完全にフラットでないと安定しにくいため、水平器でのチェックは必須です。

賃貸でもできる簡易的な改善策

賃貸で工事ができない場合は、以下のような方法で対応できます。

• コンパクト洗濯機を選ぶ（5kgクラス）
• かさ上げ台＋防振マットで安定設置
• 洗濯機置きマットで振動軽減＋床保護
• 排水ホースを短くし、スムーズに排水できるよう調整

防水パンにこだわらず、「洗濯機に合った環境をつくる」視点が大切です。

あくまで安全性・メンテナンス性を最優先に考え、無理な設置は避けましょう。

まとめ：防水パンをまたぐ設置は「最終手段」

ここまで、防水パンをまたいで洗濯機を設置する方法や注意点、代替策について詳しく見てきました。

この章では、これまでの内容をふまえて「結局どうするのがベストなのか？」を整理してお伝えします。

理想は「防水パンに合う洗濯機選び」

最もシンプルで安全なのは、防水パンのサイズに合った洗濯機を選ぶことです。

特に賃貸物件では、現状回復や契約トラブルを避けるためにも、既存の防水パンに適したサイズの洗濯機を選ぶのがベストです。

防水パンの内寸を正確に測定し、洗濯機の脚の幅、奥行、高さが収まるか確認しましょう。

見た目が収まりそうでも、脚の位置やホースの取り回しが合わないこともあるので要注意です。

どうしてもまたぎたいなら、専門家に相談を

洗濯機のグレードや性能にこだわって、どうしてもサイズが大きいモデルを選びたい場合は、

「防水パンをまたぐ設置」は選択肢としてアリです。

ただし、この方法はリスクも多いため、自己判断で設置せず、家電配送業者やリフォーム業者に必ず相談しましょう。

プロの目で「設置可能かどうか」「補強や対策が必要かどうか」を判断してもらうことで、長く安心して洗濯機を使える環境が整います。

また、管理会社や大家さんに事前確認をとっておくことも、トラブルを防ぐカギになります。

最後に一言。

防水パンの制限は確かに不便ですが、ちょっとした工夫と事前準備で、安全に使える環境をつくることは可能です。

「またぎ設置」はあくまで最終手段として、慎重に選択していきましょう。